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セブンイレブン問題(独禁法)についてのリバタリアン見解まとめ

コメントからの転載。リンク集付きの見解まとめにもなっています。

弁当の代わりにブランドを捨てさせる:悪しき経営指導をしているのはセブン本部でなく公正取引委員会。最初から加盟店側に決定権を与えるということは契約内容の強制に他ならない。

弁当値引き販売問題で 窮地に立つコンビニ事業
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090702-00000004-jct-soci

「悪法収容所」より
http://anacap.jugem.jp/?eid=195


これはちょっと疑問です。L@Jでも同様の指摘がされていましたが、ヤミ再販はリバタリニズムではどう考えるのでしょうか。

私自身は池田信夫氏の意見に賛成です。契約にない定価販売を取引上の優越から強制すること自体が公正取引に反するという理由による介入ですね。加盟店は直営店とは違い、フランチャイズ本部とは別資本による独立の経営主体ですから、組織だったカルテルを防ぐ意味で、企業の自浄が働かない場面では第三者の介入もしかるべきかと。

コンビニという名のヤミ再販 - 池田信夫 blog
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/73ae91ea1baaea01b7836966d31884fa

comment by: magnu


magnuさん、コメントありがとうございます。

リバタリアンからすれば「カルテル上等」「ヤミ再販?知りません」ということです。リバタリアンにとって市場で自然に発生する独占は問題ではありません。それゆえ当然独禁法に反対します。独占で悪いのは政府によって合法化されたものだけです。このような主張の背景には、そもそも自由市場すなわち競争的状況では独占というのは難しいはずというのがあります。また独占禁止は市場の革新・イノベーションのインセンティブを大きく殺ぎ、経済発展を著しく阻害します。

また契約とはいつも不完備なものです。そこで「契約にあるのに」という理由は当然妥当であっても、「契約にないのに」という理由では何でもありになってしまいます。そのような契約の不完備を補うのが市場の慣習ですが、リバタリアンが慣習より独禁法を上にもってくることは絶対ありません。独禁法より自然法・慣習法です。

セブン問題についてはL@Jだけでなく他のリバタリアンの皆さんも意見されており、とくにtypeAさんがリバタリアンの主張を最もよくまとめてくださっています。

Antitrust is harmful intervention
http://libertarian.seesaa.net/article/122162336.html

「セブンイレブン」の価値は。
http://d.hatena.ne.jp/typeA/20090627/1246071750

フランチャイズ契約とリバタリアン的発想法
http://www.hexarys.net/blog/2009/06/post_107.php

国営コンビニエンスストア
http://blog.goo.ne.jp/rakusui1598/e/16feec6f62bd2d8aa87da77b6ce6fc62

政府がセブンイレブンを経営するな(悪法収容所第1号)
http://anacap.jugem.jp/?eid=144

comment by: anacap
◆リバタリアンと独占禁止法 | comments(6) | trackbacks(0) |