アナルコ・キャピタリズム研究(仮)ブログ

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ベンツに乗ることを強制される

前々からリバタリアニズムはアナロジーで説明するのが効果的だと思っている。

「見てよ、きったないシボレーに乗ってる人たち。安全性にしろ快適性にしろひどいもんだね!社会の全員が最高のものだけを消費するという目標からは程遠いね。僕らはすべての車がBMやメルセデスの水準になることを主張しなきゃいかんね。」

Uncertainty and Its Exigencies: The Critical Role of Insurance in the Free Market(不確実性:政府は保険に手を出すな)by Hans-Hermann Hoppe
http://www.lewrockwell.com/hoppe/uncertainty-insurance.htmlより

こんなふうな「高レベルの平等」の理想に燃える人たちが結局医師の免許制を主張し、その供給を制限する。そして医師の団体が生み出され、各種の参入規制圧力をかけるカルテルとなる。そして私たちはたいしたことのない修理にメルセデス価格を払うはめになり、高級車しかなくなった市場では歩くか自転車を使うかしかないのだ。
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金融論から国家論

Hans-Hermann Hoppe は日本ではほとんど知られていないかもしれないが、現代のアナルコ・キャピタリストの筆頭ともいえる経済学者である。このリバタリアン理論家の特徴は経済理論を駆使した国家の分析を諸々の歴史的事実によって裏づけするところにある。

最初民主制国家より君主制国家のほうが優れていると聞いて驚いた。この現代人の常識とは100%反対する主張に心を打たれ私は Democracy: The God That Failed を購入した。なるほど前者は後者と違って誰にも所有されておらず維持改善のインセンティブがないのだ。

比較的最近越後和典氏(知らない方は→Left and Right読書百貨店へ)がホップの論文

Banking, Nation States, and International Politics: A Sociological Reconstruction of the Present Economic Order

を要約して紹介しているので一読をお勧めする。なぜわれわれは不換紙幣での生活を強いられているのか。

ハンス=ヘルマン・ホッペの業績――金本位制と自由銀行業の擁護――越後和典

ちなみにグッドタイミングでL@Jに関連記事が来ている→Denationalisation of Money。貨幣法定主義の前提から見直すのが正しい思考法である。
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