アナルコ・キャピタリズム研究(仮)ブログ

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コンジェスチョンチャージ

コンジェスチョンチャージとは2003年2月より導入されたロンドンにおける渋滞税のことで、平日昼間市内中心部に車で入るには8ポンド(約1880円)が必要である。ナンバープレートをカメラで撮られ、その日のうちにネットなどで登録しなければ罰金となる。課税権は市にある。ロンドン交通局(TfL)が管理し収入も交通局が使う。導入以降たしかに交通渋滞は緩和したがCCで得られたお金は有効に利用されていないとされる。(馬鹿げた話だがロンドン中心部の地下鉄で隣駅に行くために切符を買って乗ろうとすると4ポンド=約940円取られる。)

メモ:ロンドンコンジェスチョンチャージは4日前の2月17日より西に拡大されている。前々回の記事でロンドン中心部の西端をハイドパークコーナーだと述べたが、これはCCの区域の西端がそこまでだったからである。有名な場所としてはハイドパーク(ロンドンのセントラルパーク)全体、ナイツブリッジ(王室御用達デパート・ハロッズがあるところ)、ケンジントンパレス(チャールズ皇太子とダイアナ妃が住んでいた宮殿)、ノッティングヒル(そのまま映画の題名になった高級住宅地)などがその拡大区域に含まれる。

コンジェスチョンチャージは交通税あるいはロードプライシングの一種であり、経済学者なら誰でも好みそうなアイデアなのに他にはシンガポールやオスロなどにあるだけでなぜか世界的にマイナーな都市政策である。採用されないのはそれが非効率な政策だからだとは絶対考えてはいけない。逆に採用されていないからこそ効率的な政策である可能性が高いとむしろ考えるべきだ。

コンジェスチョンチャージはアナルコ・キャピタリズムのいいヒントになるだろう。典型的なアナルコ・キャピタリズム思想である道路民営化論は日本では高速道路が民間のサービス業になったことで少しは人に理解してもらいやすくなったと思われる(ところで日本の道路公団民営化と同じ時期にフランスでは外資への売却案が出ていたらしい)が、都心部の道路は有料で高価格なのが当然なのである。

ロンドンコンジェスチョンチャージがコストに見合ったものが得られていないとしてもそれは市がやっているからである。道路を民営化すればその「コンジェスチョンチャージ」は効率的なものになるはずだ。要するに政府ではなく民間が道路を所有すればいいのだが、普通の経済学者が政府による所有を前提としてロードプライシングが効率的かどうか論じている間は一般人には道路を民間に売ることなど考えもつかないだろう。
◆ロンドンの交通政策 | comments(0) | trackbacks(0) |